おじさん、起きられませんでした。
午前4時。寝室からリビングへ移動するところまでは成功したのですが、ソファに座ったまま寝落ち。目が覚めたころには、いつものサッカー中継とは違う、長いハーフタイムショーが行われていました。
というわけで、ワールドカップ決勝は後半からの観戦です。
試合はスペインがアルゼンチンを1対0で下し、2010年大会以来2度目の優勝。90分では決着がつかず、延長後半の106分にフェラン・トーレスが決勝ゴールを決めました。FIFA公式試合記録
スペインは、とにかくボールを失わない
後半から見始めて、最初に感じたのはスペインのポゼッションの安定感でした。
2年前のユーロを見たときにも、ヨーロッパではスペインとポルトガルが頭ひとつ抜けている印象がありました。今回のワールドカップでは、南米の強豪と対戦したときにどうなるのかが楽しみだったのですが、そんな心配は必要なかったようです。
アルゼンチンのプレスは厳しく、当たりも激しい。それでもスペインは慌てません。
ボールを動かし、相手を走らせ、また動かす。簡単にはボールを失わず、じわじわとアルゼンチンを押し込んでいきます。
公式記録では、スペインのボール保持率は65%。シュート数もスペインの20本に対して、アルゼンチンはわずか2本でした。
ジャブを打ち続けるようなポゼッション
スペインの攻撃は、ボクシングでいえばジャブを打ち続けているようなものでした。
一発で倒そうとするのではなく、小さな攻撃を何度も積み重ねて相手を消耗させる。その合間に、ラミン・ヤマルがドリブルで仕掛け、ペドリがライン間でボールを受けてチャンスを作ります。
アルゼンチンも最後のところで踏ん張り、なかなかゴールを許しません。とくにGKエミリアーノ・マルティネスの好セーブが、チームを延長戦までつなぎ止めました。
しかし、スペインの圧力が続くなか、後半アディショナルタイムにエンソ・フェルナンデスが2枚目のイエローカードで退場。アルゼンチンは10人で延長戦を戦うことになります。
そして延長後半開始直後の106分。ニコ・ウィリアムズが落としたボールを、フェラン・トーレスが左足でゴールへ叩き込みました。
スペインが打ち続けたジャブが、最後に大きな一発へとつながったようなゴールでした。
それでも、アルゼンチンにはメッシがいる
1点を追うアルゼンチンは、人数が少なくなっても諦めません。
そして、アルゼンチンにはやはりメッシがいる。
メッシにボールが渡るだけで、何かが起こりそうな空気が生まれます。延長後半にはメッシのシュートがあり、ジュリアーノ・シメオネにも同点のチャンスが訪れました。
スペインのほうが明らかに多くの時間で主導権を握っていました。それでも、たった一度のチャンスで試合を振り出しに戻してしまいそうな怖さが、最後までアルゼンチンにはありました。
寝坊したけれど、見てよかった決勝戦
同じカードを10回戦えば、スペインが勝つ試合のほうが多いでしょう。それほど、両チームの間には完成度の差があるように感じました。
それでも、その一試合で何が起こるか分からないのがサッカーです。
圧倒的にボールを握るスペインと、最後まで耐えて一発を狙うアルゼンチン。派手な点の取り合いではありませんでしたが、最後まで目を離せない決勝戦でした。
前半を丸ごと寝過ごしたことだけは少し悔やまれます。
とはいえ、祝日の朝からいい試合を見ることができて満足です。
